基礎体力研究所

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第42回談話会:2011年1月19日

「新しいつみ木の世界―積み木の可能性を探る―」
…角田和也

基礎体力研究所の第42回談話会が1月19日に行われました。

今回は、「教育相談・発達相談」がご専門の角田和也先生に「新しいつみ木の世界―積み木の可能性を探る―」と題してお話をして頂きました。

角田先生は現在、「不登園(登園拒否)の実態把握」、「福祉職を目指す人の心理的要因」、「睡眠が人に及ぼす影響」、「挨拶行動と心理的要因」、「コミュニケーションを主眼に置いた講義授業の授業改善」、「楽つみ木ワークショップがもつ心理的作用の解明とつみきを用いた集団心理療法(活動)の開発」さらに、「特別支援教育における通常学級運用の保育への応用」を研究テーマとされています。

今回の談話会では現在、保育現場や小学校さらに子育て支援現場を中心に広まっている「楽つみ木」について本学幼児発達専攻の学生を対象としたワークショップの様子なども交えてお話して下さいました。楽つみ木はたった3種類(台形・四角形・長方形)の形しかありません。この3種類しかない積み木を30,000個集め、様々な形を作り出していきます。積み木は平面的に並べられたり、縦に重ねて行き巨大なタワーのような造形が作り出されることもあるそうです。楽つみ木を用いたワークショップでは、保育園、幼稚園、小学校の授業の一環として学校教育現場で用いられたり地域の子育てコミュニティ形成の場として用いられたり、さらにはヒューマンスキルを育むというコンセプトから企業の人材研修におけるビジネスマンの土台作りにも幅広く用いられ始めているとのことです。つみ木遊びは子どもたちだけでなく大人をも夢中にさせてしまいます。そして積み木遊びの場は自分で想像したものを形にしていくといった自分と向き合う機会となり自己啓発の場になります。さらに、同じ空間で同時に何人もの参加者が積み木遊びをすることにより人間関係づくりや人間交流の機会づくりに役に立つなど、心理学的要素も含まれていると考えられています。角田先生は今後、楽つみき広場が参加者に与える影響や集団心理療法など楽つみ木を通した心理学的研究を進めて行くとのことでした。

当日は様々な分野の先生方が参加して下さり、幅広く活発な議論が行われました。とても興味深いお話をして下さった角田先生ならびにご参加下さいました先生・職員の皆様ありがとうございました。

 

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