基礎体力研究所

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第58回談話会:2019年1月16日 17:30〜

「筋グリコーゲンの理解と実践への応用―パフォーマンス向上のヒントに―」
…大澤 拓也 先生(日本女子体育大学・准教授)

基礎体力研究所の第58回談話会が1月16日に行われました。
今回は本年度4月より本学に着任された大澤拓也先生に「筋グリコーゲンの理解と実践への応用―パフォーマンス向上のヒントに―」と題して、実際のスポーツ現場においても重要である筋グリコーゲン(以下、Gly)について、エビデンスに基づいた話をしていただきました。
話は4つのテーマから構成されていました。まず、「筋Glyとは・・・」では、筋Glyの基本的な内容から始まり、筋Glyはマラソンのような持久性運動だけではなく、瞬発性運動のパフォーマンスにも関係すること、また、筋Glyが多いことはメリットだけでなく、デメリットがあることなど、一般的にはあまり知られていない、意外性のある筋Glyの特性を話してくださいました。
次に話された「運動時における筋Gly利用」、さらに「運動後における筋Gly回復」では、実際のスポーツ現場で利用できる筋Glyに関する情報や大澤先生による最近の研究を紹介していただきました。特に、マラソンのような持久性運動の数日前から行われることの多い”カーボローディング”について、古典的な方法からスポーツ現場への応用により適している最近の方法まで、幅広く紹介してくださいました。
最後に、「筋Glyを活かしたトレーニング」では、筋Gly貯蔵量が少ない状態でのトレーニングは持久性運動能力を向上させるという興味深い研究について、スポーツ競技種目やスポーツ競技場面・状況における具体的な例を踏まえて、説明されました。
近年のマラソンブームにより、カーボローディングなどを耳にするようになりましたが、これらは半世紀以上前に明らかとなった知見であること、しかし、今もなお、筋Glyに関する新たな知見が得られ、それを応用したコンディショニングやトレーニングが開発されることなど、研究面においても、実際のスポーツ現場においても、筋Glyが古くて新しい、重要なテーマであることを改めて認識しましました。
当日は様々な方々がご参加してくださり、話の途中も、終えた後も、幅広く活発な議論が行われました。特に、ご参加された方自身が選手や指導者の立場として「過去、実際に行っていたことはどのような意味があったのか」「今後、どのように活用できるのか」といった視点からの議論が活発になされました。大変興味深い話をしてくださった大澤先生、ならびに本談話会にご参加いただきました教員、職員、学生の皆様に心より感謝いたします。