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人間らしさのある、健康に、安全で、快適な環境をつくりたい

水野 有希(情報科学・人間工学)

人にやさしい技術、使いやすい機器、安全で生活(作業)しやすい環境をつくる「人間工学」の研究をしています。人間はミスをする生き物ですし、必ず疲労もします。そのため、人間の特性に合わせた環境作りが重要です。具体的には、心拍や筋電図などの生理指標や質問紙、観察調査などから人間へ負担となる要因を見つけ出し、現場の方と共に職場改善を行っています。昨年、コロナ禍によりテレワークやオンライン授業が急速に浸透し、本学でも体の不調、ストレスなどの健康障害が問題視されました。これまでの研究で得られた知見を生かし、皆さんには人間工学者の立場から健康リスクを避ける工夫を発信することができました。

スポーツの領域では、公営の運動施設や競技場で共用するモノを、人間の行動やユニバーサルデザインの観点から改善を行っています。表示に色をつける、床に誘導矢印を貼る、ピクトグラムを取り付けるなどの小さな改善の積み重ね(PDCAサイクル)により、利用者・選手・従業員の皆がwin-winの関係になるように努めています。また、最近ではAI技術を用いた研究も進めています。チーム内での話しかけや声のトーンなどからチームワークを評価し、スポーツ競技に生かせられるとおもしろい研究になると思っています。

授業は、数学、情報処理、データ分析などを担当していますが、現状を分析し、課題解決に向けた取り組みを行うには、データサイエンスのスキルを身につける必要があります。学生の皆さんの中には数理科目を苦手としている方が少なからずいますが、スキルを修得するための授業展開や評価法も研究に加えていきたいと思っています。

人間への負担を見つけるため、職場で調査をしている様子です。左は腰部負担を定量的に測定するために筋電図を装着し、右は観察調査(タイムスタディー)をして1日の業務を記録しています。

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