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スポーツ外傷・障害の予防

永野 康治(スポーツリハビリテーション)

私はスポーツリハビリテーションを専門とし、理学療法士、アスレティックトレーナーとして活動してきています。怪我をした選手がより早期に、安全に競技復帰できるように、また、可能であれば怪我を未然に防ぐことを目標に、下肢外傷・障害を中心にアスレティックリハビリテーションやその予防法についての実践、研究に力を入れています。

特に研究に力を入れているのが、膝の前十字靱帯損傷の予防についてです。スポーツ外傷の中で前十字靭帯損傷は頻度が高く、ほとんどの場合手術が必要になり、手術後半年から1年のリハビリが必要になります。また、男性に比較して女性アスリートに好発するという特徴もあり、女性アスリートの競技継続のためにも予防法の確立が求められている疾患です。

予防法を確立するためには、まず前十字靱帯損傷の原因を解明しなければなりません。現在、前十字靱帯損傷は着地や切り返しの場面で、膝が内側に折れ回旋が加わった際に受傷することが多いこと、また、女性で元々着地などの動作時に膝が内側に入ってしまうKnee-Inという動きが大きい選手に、損傷の危険性が高いことが明らかになっています。その他にも、体幹が起きた状態での動きや、ハムストリングスの活動低下が前十字靱帯損傷に関係していることがわかってきています。

そこで予防法としては、体幹筋力やハムストリングスの強化と共に、着地や切り返しの際に膝を内側に入れず、つま先の真上にコントロールする動作のトレーニングが重要視されています。今後はこうしたトレーニングをトレーナーなどの専門職だけでなく、本学の学生が関わる学校教育や地域でのスポーツ指導者などにも普及させることで、前十字靱帯損傷で苦しむ選手が少なくなることを目標に、研究、教育を進めています。

アスレティックリハビリテーションの様子

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