第54回新体操部演技発表会を開催
Pick up
テーマは、ベートーヴェン「運命 ~時を結ぶ音~」
2025年11月20日(木)、国立代々木競技場第二体育館にて、本学新体操部による「第54回新体操部演技発表会」が開催されました。演技発表前には、ゲストとしてお迎えしたヴァイオリニストの丸山怜子氏が生演奏。「令和7年秋の叙勲」で「旭日中綬章」を受章した石﨑朔子理事長への花束贈呈も行われました。発表会のⅠ部では、団体・個人の競技種目のほか、賛助作品と4年生作品が披露されました。Ⅱ部は、ベートーヴェンより「運命 ~時を結ぶ音~」がテーマ。ベートーヴェンが自らの運命に立ち向かい、未来を切り開いていった激動の生涯を部員46名で表現しました。
石﨑朔子理事長への花束贈呈
ヴァイオリニストの丸山怜子氏
Ⅰ部 競技種目/賛助出演/4年生作品
Ⅰ部では、2025年に活躍した新体操部の選手がフロアを彩りました。
先陣を切ったのは、手具を持たずに行う団体徒手体操で腕を磨いてきたAGGチーム。立堀百香さん(スポーツ科学科4年)、櫻井桜さん(スポーツ科学科4年)、白石愛実さん(スポーツ科学科4年)、長久陽香さん(スポーツ科学科3年)、木村美結さん(スポーツ科学科3年)、村国野乃花さん(健康スポーツ学科3年)、金浜優さん(スポーツ科学科2年)、永尾茉里奈さん(子ども運動学科1年)がフロアに立ちました。2025年10月にマレーシアで開催されたワールドカップでの3位をはじめ、国内外での実績どおりの躍動感溢れる演技を披露しました。
続いては団体競技。本学の団体チームは、2025年7月にドイツで開催されたユニバーシティーゲームズで団体総合3位に輝いたほか、シンガポールで開催されたアジアシニア選手権にも出場。二木乃愛さん(スポーツ科学科4年)、梅本茉苗さん(スポーツ科学科4年)、熊坂華さん(スポーツ科学科3年)、山岸聖菜さん(スポーツ科学科3年)、中村林伽さん(スポーツ科学科1年)、東愛梨さん(スポーツ科学科1年)が、リボン、ボール、フープの演技で会場を魅了しました。
AGGチームの演技
団体チームの演技(リボン5)
個人競技では、喜田未来乃さん(スポーツ科学科2年)、白川愛侑子さん(スポーツ科学科2年)、草刈紗羽さん(スポーツ科学科3年)、岡田華英さん(イオン)、工藤真妃さん(スポーツ科学科1年)、得能澪さん(スポーツ科学科4年)が登場しました。
喜田さんは、ユニバーシティーゲームズで個人総合8位に入り、ブラジルで開催された世界選手権にも出場。恵まれた体格を存分に活かした美しいリボン演技を披露しました。白川さんは、2025年8月の全日本インカレで個人総合8位。豊かな表情と個性的な表現でのボール演技、草刈さんは力強く強烈なインパクトを与えるフープの演技で魅せてくれました。
続いては、2025年11月の第78回全日本新体操選手権大会で3位となったイオン新体操クラブの岡田華英さんがゲストとして登場。美しさと強さが共存するリボンの演技を披露しました。
喜田未来乃さんの演技
白川愛侑子さんの演技
草刈紗羽さんの演技
岡田華英さんの演技
再び新体操部の選手の発表に戻り、1年生ながら2025年8月の全日本インカレで個人総合3位を記録した工藤さんがクラブの演技を披露。得能さんは、情感豊かに美しい弧をリボンで描きました。個人競技のラストは再び喜田さん。来シーズンに向けた決意を込め、ボールで陰陽師・安倍晴明の世界観を表現しました。
競技種目のラストは、団体のボール3・フープ2の演技。第78回全日本新体操選手権大会の種目別で優勝を果たした妖艶な演技が披露されました。
工藤真妃さんの演技
得能澪さんの演技

喜田未来乃さんの演技

団体チームの演技(ボール3・フープ2)
競技種目の発表後は、賛助会員が出演。誠心ジュニア新体操クラブ、ニチジョクラブ、With RGクラブ、ピュアR.G、世田谷新体操ジュニアアカデミー、日本女子体育大学附属二階堂高等学校、東京ジュニア新体操クラブが登場しました。未就学児から小中学生、高校生まで、若さ溢れる演目で会場を盛り上げてくれました。
Ⅰ部のラストを飾ったのは、4年生作品です。苦楽をともにしたかけがえのない仲間たちと、学生生活の集大成となる演技を披露した14名。有終の身を飾る4年生たちに後輩から声援が送られる中、新体操への想いと、支えてくれたすべての人々への感謝を込めた演技で会場を魅了し、惜しみない拍手が送られました。


4年生作品
Ⅱ部 ベートーヴェン「運命 ~時を結ぶ音~」
新体操部の部員46名で、音楽界の巨匠・ベートーヴェンの生涯をモチーフとした創作作品「運命 ~時を結ぶ音~」が披露されました。
父親に音楽の才能を見出されながら、厳しい教育を受け、不安と葛藤に支配された幼少期を過ごしたベートーヴェン。希望という一筋の光に導かれ、音楽家としての名声を手に入れますが、28歳で聴力を失います。
しかし、深い絶望の淵に立たされながらも、革新的な音楽への強い情熱で苦悩を乗り越え人生を突き進みます。善き理解者であるエリーゼをはじめ、彼を支える人々のぬくもりに包まれながら、自らの手で力強く「運命」を切り開き、遂に交響曲第9番「歓喜の歌」を生み出す――その波乱に満ちた生涯を見事に表現しました。


オープニング 幕開け


父の厳しい教育


葛藤と決意


希望の光


月光


舞奏


哀愁


無音の世界



運命


感謝を込めて



響伝



エンディング 時を結ぶ音
「運命 ~時を結ぶ音~」で表現されたのは、運命の扉を自らの手で開く勇気。ベートーヴェンの珠玉の名曲とともに、運命の扉の向こうに見える光を、部員全員で探し続けた軌跡でした。
演技後は、部員一人ひとりの名前が読み上げられ、4年生から後輩に次の言葉が贈られました。
何度も立ちはだかった 見えない壁
悔しさに涙した日も 言葉にならない想いを抱いた夜もあった
それでも私たちは 手を取り合って進んできた
支え合い、励まし合いながら
ひとつの音からひとつの心で奏でるように
みんながいたから ここまで来ることが出来た
笑いあった日々も、ぶつかった時間も
すべてが私たちの「運命」
一人では奏でられない 私たちだけの旋律
この仲間と出会えた奇跡に ありがとう
そして、共に歩んだすべての時間を大切に
今 私たちは新たな譜面に 未来の音を描きはじめる
最後は後輩から4年生への花束贈呈。第54回新体操部演技発表会はフィナーレを迎え、フロアに降り立つ保護者や後輩たち。時間が許される限り、14名の4年生に労いの言葉をかける光景が広がりました。




