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教員系
保育士

塚田 麦(2018年 幼児発達学専攻[現子ども運動学科]卒)

世田谷区立松沢保育園


観察力と言葉の力で子どもの
主体的な行動を後押ししたい


<2023.02収録>

幼稚園と保育園の違いを肌で感じ、自分の求める環境を見つける

私は「子どもに運動の楽しさを伝えたい」という思いを抱いて入学した後、実践的な学びをとおして自分の適性を見極め、目指したい保育者像をじっくりと考えることができました。在学中は2年次から附属みどり幼稚園での「運動あそび」や「音楽表現」の授業があり、3・4年次からは保育園も含めた実習がスタート。子どもたちと触れ合う学びの機会が豊富でした。幼稚園で感じた魅力は、一斉活動を中心とした活発でにぎやかな雰囲気。保育園では、0歳から2歳までの乳児に1対1で関わる時間が長く、お昼寝の時間もあるためか、ゆったりと時間が流れる家庭的な雰囲気に魅力を感じました。

こうして私は、乳児も預かる保育園で働きたいと考え、在学中から地元・世田谷区の公立保育園でアルバイトを始めました。1歳児クラスのサポートや延長保育の準備、制作物の手伝いなどを経験しながら保育現場をさらに詳しくイメージすることができました。就職活動でも世田谷区の公立保育園を志望し、練習もかねて他の市町村も受験をしました。ニチジョで鍛えられた集中力とガッツ、そして明るさと笑顔で1次、2次試験を乗り切り、無事に第1志望の世田谷区に合格することができました。

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子どもの様子をじっくり見て、自発的な行動へと導いていく

就職後は、一貫して乳児クラスを担当してきました。ベースになったのは、「子どもの運動発達」をはじめ、乳児期の発達度合を学んだ在学中の授業。日々の保育業務をとおして理解が深まり、さらなるやりがいにもつながりました。乳児とはいっても個性はさまざま。ある子どもには有効だった接し方が別の子どもには通じず、「絶対にうまくいく」という正解はありませんので、常に試行錯誤。乳児は上手に言葉を話せないからこそ、表情や仕草をしっかりと見て、ふとしたサインを見逃さない大切さも実感しました。どんなときも子どもたちにアンテナを向けて普段との違いに気づき、その理由を考えながら行動することで、一人ひとりにとって安心できる存在でありたいと考えています。

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また、私がもうひとつ大事にしているのが、声かけの"中身"です。例えば、どこかに移動してほしい場合に「行かなきゃダメだよ」と、そのときの行動を否定する声かけをすれば、子どもは「イヤだ」と言い返しがちです。"イヤイヤ期"という言葉もありますが、子どもにとっては自分のやりたいことがあり、それに熱中していればなおさらです。そこで「先生が抱っこしようか?」と聞いてみることで、子どもが"自分で歩きたい"と思わせることもできます。有無を言わずに子どもを抱っこしてしまえば移動自体は簡単ですが、子どもの主体的な行動を促す声かけが理想なのです。

ほかにも「あっちに楽しそうなおもちゃがあるから行ってみようか」など、どう声をかければ子どもがイヤな気持ちにならず、楽しみながら行動できるかを考えています。同じ子どもでも時間が経てば気持ちも変わるため、毎日が勉強。先輩の声がけを参考にして、自分なりにアレンジして試してみたり、一旦時間を空け、タイミングを見計らって再びアプローチしたりすることもあります。集団生活ではあるものの、個別対応を大切にするからこそ子どもとの信頼関係ができ、その喜びが日々の原動力になっています。これは期間の限られる保育実習では気づけない、保育士という仕事の魅力だと思います。

福利厚生が充実した公立保育園で働きやすさを実感

現在の園では、朝の7時15分から夜の7時15分まで交代制で勤務しています。土曜保育がありますが、しっかりと代休を取ることができます。また、行事の準備などで忙しくなれば残業手当も支給され、産育休制度も充実。妊娠・出産・育児を経て復帰する先輩も多く、手厚い福利厚生でとても働きやすい環境です。この恵まれた環境で、今後は幼児クラスも経験しながら、保育スキルを高めていくことが目標です。

保育者を目指す後輩たちには、私が在学中に感じた"ニチジョ生らしさ"である「行動力」を大切にしてほしいと思います。例えば実習先で次の行動に迷ったら、積極的に「何をすればいいですか」と聞いてみてください。現場の先生方も、そういう学生にこそ実践的なノウハウを教えたいと思うからです。あとは体育大生ならではの"気合い"を十分に発揮してほしいですね!

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