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教員系
幼稚園教諭

稲岡 南(2014 年 幼児発達学専攻[現子ども運動学科]卒)

日本女子体育大学附属みどり幼稚園


子どもの自由な発想を叶えるための
柔軟な対応力・調整力を磨きたい


<2020.10収録>

仲間の存在が私を奮い立たせてくれた

私が大学入学時に掲げた目標は、ソングリーディング部で踊りを続ける一方で、幼児体育の専門知識を身につけ、将来につながる資格も取得すること。学科内でも部活動でも、同じ目標を持つ仲間でありライバルでもある周囲の学生と将来について熱く語り合う中で共感し合えることも多く、意識を高く持ち続けることができました。

ソングリーディング部では全国からハイレベルな学生が集まり、「上には上がいる」と痛感しましたが、そんな環境でも必死に最後までやり抜こうとする中で精神力が鍛えられたと思います。おかげで4年次には世界大会のメンバーにも選ばれ、優勝することができました。

卒業後、最初に所属したのは、子ども向けの体操教室などを運営する企業でした。ニチジョで習得した知識を生かせる場面は多く、自信をもって堂々と指導に臨むことができました。自分のやってみたいと思っていた職業ではありましたが、子どもたちともっと長く接していられる仕事に就きたいと徐々に心境が変化していったとき、研究室でお世話になった諸富先生から声をかけていただき、附属みどり幼稚園に着任しました。そこでまず2年間を産休代替の教諭として務め、その後1年間保育園での勤務を経て、附属みどり幼稚園の専任となり2年目を迎えています。

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遊びも、子どもの「できること」探しも全力で

幼稚園という保育現場で実感していることは、子どもたちと遊ぶ際に私自身も全力で楽しむことの大切さです。鬼ごっこなら、私も子どもの目線に立って本気で走り回って楽しみます。多少の手加減はするにしても、本気で臨み、心から楽しんで笑顔でいることで周囲の子どもが興味を持ち、「私もやりたい」と集まってくるのです。中には1人では不安だという子どももいますので、そのときは一緒に追いかけたり逃げたりします。何をするにしても、一緒になって本気で臨むことが大切なのだと感じています。

また、鉄棒が苦手な子どもがいれば、鉄棒が嫌いになってしまわないよう無理はさせませんが、「苦手なことがあってもいいんだよ。一緒にやってみよう」と声をかけ、挑戦できる場を設けるよう心がけています。そこからできる動作を見つけて段階的に指導すれば上達しますし、上達につなげるポイントを見極める目はニチジョ時代から養われてきており、自信をもって指導に臨めています。

また、子どもの「できること」を見つける大切さは鉄棒に限らず、どんなに些細なことでもたくさん見つけるようにしています。何かを手伝ってくれれば「ありがとう」、何かができるようになったら「がんばったね」と必ず子どもに声をかけ、保護者にもすべて伝えます。保育者が子どもを見ているということが親御さんへ伝わるよう、細かく子どもの様子を見つけていく。そうしたことが保護者と信頼関係を築くためにも大切だと思うからです。

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子どもたちの思いを尊重する保育者に

今後に向けて意識していることは、子どもが主体となって活動できる環境づくりです。大人の都合ばかりを優先させると、「あれはダメ」「これはダメ」が多くなりますが、子どもたちの言葉に耳を傾け、思いを叶えてあげたいのです。例えば2020年の運動会は、コロナ禍で例年通りのプログラムができませんでした。そこで「何がやりたい?」「どうやってやるのか」をとことん子どもたちと話し合ったのです。その結果、縄跳び競走や障害物競走など、子どもたちの要望に沿った今までになかったプログラムを完成させることができました。

子どもたちの魅力は、大人が思いつかない発想をしてくれること。そんな子どもたちの思いに寄り添うためにも、さらに保育技術を磨き、引き出しを増やしながら、柔軟に子ども本位の環境を整えられる対応力・調整力を高めていきたいです。

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