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25歳、整骨院、 院長の仕事

金 徹さん

ぷらちな整骨院 院長


本日のお客さまは、ぷらちな整骨院・院長の金 徹さんです。金さんは現在25歳で、在日朝鮮人として東京都に生まれ、高校時代まで朝鮮学校で過ごしてきました。高卒認定試験を受けて柔道整復師の専門学校に進み、卒業後、整骨院に就職しました。現在は日々の施術を行うとともに、院長として院の経営にも関わっています。
<2015.11収録>

こんにちは、金と申します。僕は今、柔道整復師として整骨院の院長をやっています。今日は皆さんにスポーツに関われる仕事を少しでも知っていただければと思って来ました。この大学でトレーナーやリハビリに興味がある人はけっこういますよね。じゃあ、トレーナーや鍼灸、整骨院の仕事をするには、どんな資格を取ればいいか知っていますか?

【学生】・・・

アスレチックトレーナーや整体師、エステティシャンなどは、基本的に民間の資格です。理学療法士、作業療法士、鍼灸師、柔道整復師は、国家資格です。トレーナーは大きく分けると、アスレチック系とコンディショニング系に分かれています。

アスレチックトレーナーは、試合などでアスリートが怪我をした時に救急的な整復や、怪我の状態の評価、リハビリなどをします。僕も年に数回大会に呼ばれて、救護班として待機したりしています。怪我人が出た場合は、骨折なのか脱臼なのか、骨折でも完全に折れたのかヒビなのか、すぐ病院に送らなきゃいけないのか、とりあえず固定するだけで大丈夫とか、そういう判断が求められます。

コンディショニングトレーナーは、例えばアスリートが早く走るために筋トレのプログラムを組んだり、指導をする人です。実際には、アスリートだけを見ていても生活できないので、自分の院を持って美容整体をやったりする人もいます。最近流行っているのがパーソナルトレーナーで、これはアスリートだけでなく一般の人のダイエットや筋力トレーニングもします。

まず自分が何をやりたいのかを把握してから、どういう資格をとるのか決めるといいと思います。例えばアスリートをしっかり見て怪我にも対応したいのであれば、アスレチックトレーナーと理学療法士や柔道整復師とか。スポーツで起こる怪我は、骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷、肉離れなどです。柔道整復師はそういった外傷のプロなので、その資格を持ってトレーナーをやる人も多いんです。

理学療法士、鍼灸師、柔道柔整師は3年以上の専門学校か、4年生の大学を出て、国家試験を受ける必要があります。医療系の国家試験の合格率は意外に高くて、基本的に6割以上の人が受かります。ただ勉強は厳しく、学校を途中で辞める人も3割ぐらいいるので、本気でやりたいと思わないとちょっと続かないですね。

【司会】金さんはいつ頃なろうと思ったのですか?

僕は全くなりたいとは思っていなかったんですが、朝鮮学校でバスケをやっていて、通っていた整骨院の先生に「この仕事は資格がいるんですか?」って訊いたら「柔道柔整師で国家資格だよ。」と言われ...。国家資格という響きが「なんかいいな。」と思ったんです。

それで柔道柔整師の専門学校を受けました。でも朝鮮学校を出ても高校の卒業資格は与えられないので12月に高卒認定試験を受け、その合格通知が来なくて弾かれそうになりながらも、ギリギリで入学できました。学費は3年間で400万円くらい。奨学金を受けたので、まだ100万ちょっと返済が残っています。

【司会】専門学校ではどんなことを勉強をしましたか?

まず基礎的なことでは、機能解剖学。頭から足の指先までの骨を覚えたり、筋肉の名前を全部覚えたり。それから、筋肉の起始・停止とか。筋肉が骨のどの場所についていて、どこに留まっているのか、また何の神経で動いているのかとか...あ、みんなも習ったよね?

【学生】習った!

それから、生理学、一般臨床、病理学なども習いました。あと、整形外科学とかリハビリ、整復したあとに包帯やギブスを巻いたりするので、包帯固定学も学びました。それと入学した時は知らなかったのですが、解剖実習もあって、これはすごい勉強になりました。

筋肉って何層にも分かれていて、教科書で「ここが何筋、ここが何筋」って覚えても全然実感がわかないんですよ。実際に見て触れることで、「大きい筋肉ってどれぐらいの厚さがあるんだろう?」とか、「神経まではどれぐらい深いんだろう?」ってわかるので、今の治療にもすごく役立っています。

もし柔道柔整師とか鍼灸師になりたければ、ぜひ解剖実習がある学校をお勧めします。僕は解剖実習をやったことで「ここまでやったんだから自分もしっかりしなければ。」という気になりました。

【司会】就活はどうでしたか?

卒業間際の3月まで就活は全くしていませんでした。国家試験も、2週間前まで合格点数に達してなくてギリギリで合格しました。いざ、就活を始めてみると、「これはちょっと大変だぞ。」と思いました。みんな、就活で選ぶポイントってどこですか?

【学生】給料かな。

【学生】何をやりたいとか、何をするべきなのかなって思って。

そうですよね。僕もお給料は絶対に見ました。でも整骨院ってブラックなところも多くて給料も安いんですよ。治療費を安くして患者をどんどん回していくような感じで、僕は安いから客が来るようなところで働くのが嫌でした。

面接に行って、いきなり「院長になってくれ。」と言われたことがあります。「何で?」と思ったら、柔道整復師の資格を持っていると保険の申請ができるので、「新しく整骨院をオープンするので資格を使わせてくれ。」ということだったんです。もちろん実際に施術するのは別の人です。その時は「何のために資格取ったんだろう?」と思いました。

今の整骨院に出会って、「ここなら本気で患者さんを見られるかな。」と思って決めました。

【司会】働き出してから?

最初は「痛いとこだけ治せばいいや。」って思っていました。でも実際に働き始めてみると、患者さんは痛いからだけじゃ来ないんです。スポーツ選手だったら、痛くてスポーツが出来ないから来る。仕事している人も、頭痛で仕事に集中できなくて来る。

単に痛みを治すのではなくて、元の生活に戻すためにやるんだとわかりました。痛みが取れて仕事に集中できるようになったとか、寝込んでいたのが普通に生活できるようになったというのが嬉しくて、やりがいにもなりました。3年間で2000人ぐらい診ました。

副院長になって責任も増えてきて、当時はうちの院も保険治療重視でやっていて、毎月末になると100人とか200人とかの保険を請求するんです。その書類(レセプト)作りは副院長の役目で、その計算がめちゃくちゃ面倒なんですよ。月末になるとよく徹夜していました。

自分は施術をしたくて整骨院に入ったのに、レセプト作りに時間を取られて「こんな時間があったら身体の勉強をしたい。」と思っていました。

【司会】勤務時間やお休みはどんな感じですか?

整骨院は12時間労働ぐらいは当たり前です。僕の友達の整骨院は朝8時に始まって20時に終り、そこから終電まで勉強会をやっていたそうです。勉強会の分の給料は出ません。普通の会社の感覚で入ると大変な仕事なので離職率も高いんです。

うちは出勤が11時で、9時には閉めて9時半ぐらいには帰ります。遅い時間帯の方がお客さんが来るので、夜をゆっくりにしています。休みは、基本的に週4回で土曜日は午前中だけ出勤します。

【司会】院長としてどんなことをやっていますか?

僕はまだ、院長になって1年も経っていませんが、なった当時は、うちの院もまだ保険重視でやっていて、経営状態もあまりよくなかったんですよ。保険に頼らずやっていくためにどうしたらいいのか、経営者やスタッフと話し合いました。

整体院は60分で5~6000円が相場なのに、整骨院は3~40分揉んで治療費が500円です。「それっておかしくないか?整体やマッサージは民間資格で、整骨は国家資格なのに。僕は何年間筋肉と骨とにらめっこしてきたんだ?」って思ったんです。

例えば、腰痛の原因は足の筋肉とか首の場合も多いのですが、整骨院の保険請求は部位制なので、保険内で施術するとなるとそこは触れないんです。自由診療なら自分の思ったところに施術できますが、患者さんが払うお金は上がってしまいます。

君は整骨院に行ってみてどんな感じだった?

【学生】まず椅子に座って「どこが痛いの?」とか「なぜこうなったの?」とか訊かれて、「じゃあここに寝て。」って、あとは施術をやりながらまた訊かれたりしました。

そうですよね。施術するのは、どうしてそうなったのか原因を見つけないといけないんです。原因さえわかれば治せるので。特に慢性の痛みは、生活スタイルから変えていかないと治りません。

なのでまず初診の時は、問診や検査にうんと時間を取るようにしました。最低でも40分くらいヒアリングをして、普段どういう生活をしているのか詳しく訊いて、さらに姿勢や動きを15~20分ぐらい検査します。今うちが患者さんにかける時間の比率は、問診や検査が8割で治療は2割ぐらいです。

腰が痛いから腰を無駄にマッサージするんじゃなくて、腰の痛い原因はどこからきているのか良く調べて、原因になっている部分を重点的にやるんです。そうなるともう保険は使えないので、慢性症状の人は全部、保険外にして実費に切り替えさせていただきました。

治療費も20分で3700円に値上げさせてもらいました。そういう価格設定でやっているところは他の整骨院ではあまりありません。

【司会】値段を上げてどうなりました?

最初はお客さんががくんと減りました。ショッピングモールに入っているような整体院やマッサージ屋なら、新規の客が月に100人ぐらいは来ますが、整骨院で新規の客はせいぜい月に30人とか40人なので、固定客を増やしてリピートしてもらわないと成り立ちません。施術で結果を出すしかないんです。

それには施術のテクニックはもちろんですが、もっと大事なのが診立てです。MRIを撮ったらすぐわかるものでも、整骨院は目と手だけで、今どういう状態になっているのか推測します。症状の原因はどこなのか、どこを押せば治るのか、それが診立てです。

しっかり診立てられるようになるには、やっぱり経験が必要です。こればかりは20年、30年やってる先生にはかなわないので、他の院と合同で勉強会を開いたりしています。

整骨院に愚痴りに来ている人もいて、僕は最初、「仕事の愚痴を聞いたりするのは嫌だな。」って思っていたんです。でもストレスと身体はすごい密着しているんですよ。自律神経は交感神経と副交感神経の2つに分かれていて、ストレスを感じると交感神経が優位になります。

それが愚痴を吐き出すだけで副交感神経が優位になって、筋肉が緩んできます。しっかり聞いてあげるのも施術するのとおなじくらい効果があって、安心感も違います。そういうのが分かってからは、「愚痴を聞くのも業務範囲内だな。」って思えるようになりました。

うちの院は僕が25歳、もう1人も25歳、あと21歳、この3人で回していて、平均年齢は23歳なんです。最初はスタッフが若いので、「大丈夫か?」と不安に思う人もいるみたいです。そこはしっかりと接客することで、逆に「ここは若くてもしっかりしているな。」っていう評価につなげられると思っています。

今はうちの院を応援してくれる患者さんも増えてきて、「カレーを作ったからこれ皆で食べて。」って鍋ごと持ってきてくれるような人もいます。

【司会】今、いちばん苦労しているところは?

3人とも同じレベルの施術ができないといけないので、そこが一番難しいところです。柔道整復師の学校は、主に外傷や怪我を診るための学校なので、マッサージや整体の手技は全く習いません。そういうのは全部会社に入ってから、先輩に教わりました。僕らもお客さんがいない時に、練習しあったりしています。

1人でやれることにはやっぱり限界があります。50分で7400円として、1日必死こいて10時間もんでもマックスで7万円ぐらいです。3人いたらそれが3倍になる。それにはスタッフに同じ金額を稼げるだけの技術を持たせる必要があります。

【司会】これからどんな風にやっていきたいですか?

これから僕らがやっていかなきゃいけないところは「未病」だと思っています。みんな、骨を折ったらどこに行きますか?

【学生】病院。

ですよね。昔は接骨院でしたけど、今は整形外科に行くんですよ! 「未病」っていうのは、調べても病気とは断定できない状態で「不定愁訴」とも言います。

例えば腰痛で、レントゲンを撮ってもヘルニアではない。そういう人は、病院に行くとだいたいブロック注射を打たれて痛み止めをもらって湿布を貼って終わりです。頭痛で外来に行くと、まず脳のCTを撮って異常がなかったら筋肉弛緩剤を打たれ痛み止めのロキソニンとかを出されて終わりです。でもそれは対症療法なので、根本的な治療にはなっていません。

1日中頭痛くて夜も寝れないとか、五十肩になって顔が洗えないとか、こういう未病の人を、どうやって生活や動作に支障がない普通の生活に戻してあげるか。厚生労働省の出している資料では、1位は腰痛、肩こり、頭痛と続きます。それだけ人数が多いので、そこに僕達の活躍の場所があると思っています。

例えば、うちの院に今来ている75歳ぐらいのおばあちゃんは、登山が趣味でした。でも転んでヘルニアになってしまい片足がしびれ、半年間ほぼ寝たきり状態になってしまいました。それをまずは普通の生活の状態に戻してあげる。そこからさらに山にもう1回登れるまでにする。そこまで診ていけるようになればいいなと思います。

頭痛でも、8割ぐらいは筋緊張性頭痛なので、そこを意識して筋肉の緊張を自分で柔らげられるようにする。でもそういうのは変わる人と変わらない人がいて、僕らの話し方や伝え方も重要になってきます。

【司会】トレーナーって、みんなが思っていた仕事よりもだいぶ範囲が広いということがわかりましたね?経営の話や、マーケティングの話。どうやって自分の価値を認めてもらうかとか。今みたいな話は、もしかしたらいろんな仕事でも同じかもしれません。皆さんも一言ずつ、質問や感想をどうぞ。

【学生】接骨院、整骨院、整体院ってどう違うんですか?

接骨院と整骨院は基本的に一緒です。整体院は保険を使えません。そこは法律で決まっていて、保険を取り扱うには整骨院、接骨院の名前をつけないといけません。

【学生】経営的なことは専門学校で勉強するんですか?

それは全くしないです。学校では基礎的な解剖学と生理学と病理学のことしか習わないです。

【学生】将来、開業とか考えていますか?

独立となると資金が必要です。マッサージ台とかの他に、電気療法の機器が必要だったりもします。院長になって数ヶ月しかたってないので、今はまだ経験を積みたいですね。うちの会社は、いろんな治療院との勉強会や、美容系エステのコンサルもやっているので、いろんなつながりを持てるし、しっかり経営的なところも学んでいこうと思っています。年間の決算を見て利益をどれぐらい出せたとか、来年いくら出すのかとか、そういうのも自分でどこまでやっていけるか確かめたい。

【学生】働いている人の男女比は?

整骨院は9対1で、女性が1割です。整体院も男性の方が多いです。美容整体は女性の方が多いですね。でもこれからは女性の方が活躍できると思いますよ。

【学生】女性はどんなところで活躍できますか?

産後の矯正とか、生理周期の不順とか。そういうことはやっぱり男性には話しにくいし、共感力が違うので、やっぱり強いですね。それに女性って男性から触られたくないでしょ?男は勉強はしていてもそこはやっぱり違います。

男は「自分の治療はこう」と突き進む人が多いんです。僕もそこが一番苦労しました。問診しながら、患者さんの言うことを「何言ってんの?」って思ったりしていました(笑)。その点、女性は聞き上手の人が多いですね。客に安心感を与えるという意味でも、女性はもっと活躍できると思います。

みんなもスポーツをやってきて、成長痛とか、オスグッドとか、シンスプリントとか、有痛性外脛骨、足の裏とかかかとが痛いとかあったでしょ。そういうのも、自分がやったからこそ共感できるんです。スポーツをやっていた女性が、同じ女性として共感できて、しっかり施術できれば、男性よりも全然有利です。

【司会】それは、警察業界でも全く一緒らしいですね。今女性の警察官を増やそうとしていて、地域やストーカーの問題も女性の警察官だとすごく話しやすいんですね。

【学生】患者さんは女性と男性、どっちが多いですか?

うちは女性の方が7割ぐらいです。30代、40代の働いている女性が中心です。

【学生】柔道整復師の学校に行く人はみんなマッチョですか(笑)?

柔道整復師って元々柔道上がりの人が多かったので、昔は多かったけれど今は少ないですよ。僕らの年代ではマッチョは2割ぐらいかな。女子も2割ぐらいいます。

【学生】自分が思ってたよりもいろいろ考えることが多い職業だって思いました。将来的にやりたいって思いますけど、経営が難しそうですね。

今は、信号機の数より接骨院のが多いと言われているんですよ(笑)。たぶん接骨院、コンビニ、歯医者の順かな?その3つは、500メートル内に20件ぐらいあります。最近、2軒隣に整骨院ができて、「負けていられないな」って思って、でもそこは30分1000円なので「あ、勝てたな。」って思いました(笑)。

【学生】なで肩って、治せますか?首が長いので疲れるっていうか。

なで肩自体は治せないけど、そこに対して負荷がかかっているのは治せます。なで肩の見た目を治すには、相当時間がかかります。

【学生】一生できる仕事ですか。

そう思います。女性が子どもを産んでもまた戻れるので。自分の家でも、ベッド1台あれば整体院を開けたりします。空いてる時間にやることも可能な職業です。ただ医療は日々進歩してるので、常に勉強していかないといけません。常に同じことはないし、同じ人が来ることもない。

【学生】ふわっとトレーナーって思い描いてたのが、それぞれで違うとわかりました。

トレーナーの資格を持っているからといって絶対なれるとは限りません。トレーナーとして、チームにいきなり入れてくれたりもしないので、選手と人の紹介や整骨院で繋がったり、そういう人脈が必要になってきます。ただ目の前のことをしっかりやっていけば、人は繋がっていくので、いつかできるようになるとは思います。そこまでの熱意や忍耐があるかですね。

【司会】柔道整復師はいざとなったら医者より強いかも。器械がなくてもわかるから。

阪神淡路大震災の時は、柔道整復師がすごい重宝されました。レントゲンがない状態で診立てられるし、骨が折れてたら手でそのままガッツリ整復に入るみたいな。

【学生】私、肩の亜脱臼でよく行っていて、自分でできることを聞いても「うち来ればいい。」って対処方までは教えてもらえなかった。「肩の筋肉を強めなさい。」とは言われたんですけど。

股関節だったら、関節がガッツリはまっているので外れにくいんだけど、肩は受けるお皿が薄くて、基本的に筋肉と靭帯に依存していて、1回外れちゃったら外れやすくなるので、筋トレしていくしかないんです。でも思い切り筋トレっていうのじゃなく、働く場所や角度に注意するのが大事です。

皆さんもご存知のように、重い負荷と、軽い負荷では、鍛えられる筋肉がちょっと違っていますよね。短距離選手はムキムキだけど、マラソンの選手は細い。あれは鍛える場所というより、遅筋と速筋って言って筋肉の質が違うんです。短距離選手が使う速筋を鍛えたい場合は、強い負荷で少ない回数、10回上がるか上がらないかぐらいのギリギリで3セットぐらい鍛える感じで、遅筋は逆に軽い負荷で回数をこなします。

脱臼の場合はまたちょっと別で、もっと小さい筋肉を鍛えていくんです。それには細い動きが重要です。例えば手を内側に向けた状態で上げる時と、外側に上げる時では使う筋肉の場所が違います。高さもここまでと、ここから上に上げる時では、働く筋肉の場所が変わります。肩の脱臼は、どっちかというと下の方だけで、小さい動きで鍛えてみてください。

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